橘花KIKKA GIN からくれないのこと
唐辛子の辛味は蒸留でどれくらい残るのか?そんな好奇心から、いつもお世話になっている杉浦農園の杉浦さんに唐辛子の栽培をお願いしたのはもう5年も前になるかと思います。赤唐辛子と青唐辛子、さらにハバネロもお願いしました。
仕込み時は唐辛子を切り、種を出してベーススピリッツに漬け込んでいきましたが、飛び交う辛みで目と喉が痛かったことを今でも覚えています。うっかりその手で目元を拭った際には焼けるように痛かったです。

そんな苦労があった唐辛子の仕込みですが、実際の蒸留液には期待したほどの辛味はなく残念な結果でした。今思うと、唐辛子をフレッシュのまま使ったことが、辛味が穏やかだった一因だったのかなと思います。ただ、フレッシュ唐辛子の豊かな香りは非常に面白い液体だとも感じました。
そこから2年ほど経ったある時に、ふと唐辛子蒸留液をテイスティングしてみるとフルーティーで柔らかいアロマと、丸みのあるパプリカに似た果実感、後からピリピリと追いかけてくる辛みがあり、イチゴの蒸留液とブレンドしたら面白そうだなと感じました。
イチゴの蒸留液は普段、橘花KIKKA GIN朱華で使用している「あすかルビー」に加え「古都華」の蒸留液もブレンドしています。ポップでキャッチーなあすかルビーの香りに比べ、古都華の蒸留液は、艶やかで重厚感のある香りが特徴です。この2種類のイチゴ蒸留液をブレンドし、唐辛子とイチゴの香りがしっかり馴染むよう、1年間ステンレスタンクで熟成させることにしました。
1年の熟成を経て、少しグラッシーな香りを加えたくなりホップ(ネルソンソーヴィン)蒸留液を追加してついに完成となりました。
そこからボトリングまで色々な問題もあり、さらに6ヶ月寝かせる事になっちゃいましたが、たっぷり寝かせて熟成させているので、口当たりはまろやかになり、穏やかなアロマが漂うジンになりました。

”からくれない”
からくれないは色の名前で、唐紅もしくは韓紅と書きます。深く鮮やかな紅色を指す色名です。今回のジンは橘花KIKKA GIN 朱華がベースになっているので、色の名前をつけたいなと考えていました。ぼんやりと赤色系の名前で考えていたのですが、出来上がりをテイスティングした瞬間に真っ赤に燃え上がるようなイメージが浮かんだので、からくれないに決めました。朱華から派生したジンは色をテーマに考えていますが、実はスタンダード橘花ジンにも、派生系には共通のテーマがありますが、それはまた別の機会にでも。
そして今回のラベルは友人の関根祥子さんにお願いしました。自分のぼんやりしたイメージとタイトル、テイスティングを経て、素晴らしいデザインにしていただきました。香りから想像する色使い。口に含んでから感じる味の揺らぎ、移ろい。飲んだ後の余韻。そのすべてを想像出来るデザインになっていると思います。

そして今回のリリースが遅れに遅れた最大の要因がボトルです。どうも赤色が難しいらしく製造が難航したようです。今回のボトルは紛れもなく同じ色合いのものがないシリーズになりました。中には赤色に見えないものや、色の出方に大きな個体差があるものもあります。どうか一期一会の気持ちでオンリーワンのオリジナルボトルだと思っていただければ幸いです。
最後に、からくれないはコナンの映画から名付けましたか?と聞かれることがありましたが、関係ありません。ただ、在原業平の歌は少しだけ関係がある--とだけ、お伝えしたいと思います。
商品一覧

橘花KIKKA GIN からくれない
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